★半年後にくれた小さな ”Hello”★
「英語は話さない」
と言っていた女の子が、
半年後にくれた小さな ”Hello”
~「言わせる」より、「言ってみたい」を育てたい~
子ども英会話の先生をしていると、
“Hello!” “Hello!”と元気に始まるレッスンを想像されるかもしれません。
毎回みんながニコニコ、 “Hello, Machiko!” なんて言ってくれたら……
先生、めちゃくちゃ楽です🤣 でも、子どもは一人ひとり違います。
すぐに声を出せる子もいれば、じっくり周りを見てから動く子もいる。
今日は、そんな中でも私が今でも忘れられない、一人の女の子のお話です🌱
半年間、本当に一言も発話がありませんでした
その子は、とても恥ずかしがり屋さん。小さい頃から英語に触れていて、お家ではちゃんとお話しする。
でも、お母さまからは最初、「この子、英語は絶対に話さないと思います」と言われていました。
そして実際にレッスンが始まると……
本当に話さない😂 Helloも言わない。 Thank youも言わない。
英語どころか、レッスン中は本当に一言も発話しない。
1か月。 2か月。 3か月……。 そして半年。
半年間、本当に一言も発話がありませんでした。
これ、盛ってません。 ガチです🤣
「そろそろ声を聞かせていただいても……😂」
28年間、たくさんの子どもたちを見てきた私ですが、
さすがに半年経つと、心の中では、
「そろそろ声を聞かせていただいてもよろしいでしょうか😂」とは思います。
先生も人間ですから🤣
でも私は、その子に「Helloって言って」とは言いませんでした。
むしろ、
「無理に話さなくてもいいよ。本当に伝えたいことがあったら、その時に話してね😊」と伝えました。
だって半年間話していない子に、 先生の圧まで追加してどうする。🤣と思ったからです。
「待つ」って、何もしないことじゃない
ただし、「話さなくていいよ」と言って放っておいたわけではありません。
一緒に英語を聞く。遊ぶ。笑う。目が合ったら笑い返す。
その子が何を見ているのか、何に興味を持っているのかを見る。
少しずつ、「ここなら大丈夫」「間違えても大丈夫」「この先生なら大丈夫」
と思える関係を作っていきました。
私は、「待つ」というのも教育の一つだと思っています。
待つというのは、何もしないことではありません。
その子の中にある小さな「やってみたい」が動き出すまで、環境を作りながら見守ること。
先生が前から引っ張るのではなく、その子自身が一歩を踏み出せる瞬間を待つことです🌱
「今日はHelloって言うんだ」
そんなある日。お母さまが教えてくれました。
「今日はHelloって言うんだ、と言って家を出てきました😊」
えっ……。 😳😳😳 今日か!?
ついに今日なのか!? 半年待ったHelloが今日聞けるのか!?
先生、心の中でスタンバイです🤣 ところが……
言わない。 😂😂😂
そして、また別の日。「今日こそHelloって言うんだって」
今度こそ……! ……。 言わない🤣
そんなことが何度か続いた記憶があります。
でも「ほら、Helloって言うんでしょ?」とは言わなかった
ここで、「ほら、Helloって言うんでしょ?」と言えば、もしかしたら言えたかもしれません。
でも私は、それをしたくありませんでした。
なぜなら、本人の「言ってみたい」を、大人の「言わせたい」に変えたくなかったから。
先生に言わされたHelloじゃなくて、この子自身のHelloを聞きたかった。
だから、何も言わずに待ちました。
そして、とうとうその日はやってきました
いつものレッスン。いつものように迎えます。
すると…… 小さな声で、 “Hello.” …………。
出たーーーーーーーー!!! 😭😭😭🎉🎉🎉
半年です。半年待ったんです。心の中では、
クラッカー100個です。🎉🤣 先生の脳内では大運動会です。
「聞いた!?今の聞いた!?Helloって言ったーーー!!」 くらいの騒ぎです🤣
でも、実際の私は…… “Hello😊” それだけ。 ものすごーーーく普通に返しました(笑)
なぜ、大喜びしなかったのか
もちろん、本当は抱きしめたいくらい嬉しかった。
でも、そこで私が、「うわーーーー!Hello言えたねーーー!!👏👏👏」
なんて大騒ぎしたら、本人は恥ずかしくなって、「もう二度と言いません😳」となるかもしれない🤣
だから私は、「あなたが話すことは、ここでは特別なことじゃないよ」というくらいの顔で、
“Hello😊”と返しました。 でも心の中はクラッカー100個です🤣🎉
数年後、お母さまから聞いた「あの日の裏側」
そして後になって、お母さまから聞いた話があります。
これを聞いた時、私はまた胸がいっぱいになりました。当時その子は、お家を出る時、
「まちこ、びっくりするかな?」「まちこ、よろこぶかな?」と、ニコニコしながら話していたそうです。
……。
ちょっと待って。 そんなこと考えてたの!?😭
数年越しに、先生の心に第二波が来ました(笑) 私はただ、「今日はHelloって言うんだって」
と聞いていただけでした。 でも、その子の心の中では、 「言ってみようかな」 「まちこ、びっくりするかな?」
「喜ぶかな?」 って、ちゃんと心が動いていた。 だからこそ、あのHelloは、
先生に言わされたHelloではなく、その子が自分で選んだHelloだったんです。
「楽しいもの」から、英語が育っていく
お母さまは、こんなことも教えてくださいました。
小さい頃、お家にはひらがなとアルファベットのポスターがあり、その子はどちらも区別することなく指をさして読んでいたそうです。
親子クラスでフォニックスに触れたことで、お家でも、「これ、まちこ何って読んでたっけ?」
と親子で一緒に楽しんでくださっていたそうです😊 そして今では、初めて見る英単語でも、フォニックスを使って
「読んでみよう」と自分から挑戦するようになりました。
お母さまが話してくださった言葉の中で、私が特に嬉しかったのが、英語はその子にとって、
「まちこの所でやってるし、なんとなく楽しいもの」になっている、ということ。
なんとなくなんかーーーい!🤣 ……と言いたくなりますが(笑)
私は、これって実はものすごく嬉しい言葉だと思っています。
英語=勉強しなきゃいけないもの」 ではなく、 「英語=なんか楽しいもの」
そこから始まっていい。むしろ、私はそこから始まってほしいと思っています。
できない日があっていい
私は子どもたちに、失敗しない人になってほしいとは思っていません。
いっぱい間違えていい。いっぱい失敗していい。悔しくて泣いたっていい。
「今日はやる!」と言ったのに、できない日があったっていい。
この子だって、「今日こそHelloって言う」と思って教室に来たのに、言えない日がありました。
でも、言えなかったから終わりじゃなかった。また次の日に、「今度こそ」と思えた。
私は、そこにとても大切な力があると思っています。
だから、FIRST PHOENIXなんです
PHOENIX(フェニックス)は、
炎の中から、もう一度よみがえり、再び羽ばたく存在です🔥
私が子どもたちに身につけてほしい強さは、
一度も転ばない強さではありません。
転んだ時に、「もうダメ」で終わるのではなく、「よし、もう一回」と立ち上がれる強さ。
失敗や挫折を避けるより、そこから立ち上がる力を身につけてほしい。
だからこそ、 FIRST PHOENIX English School。
英語を教えながら、私は子どもたちの中にある、
もう一度羽ばたくための翼も、一緒に育てたい。
そう思っています。
先生が教えること。先生が待つこと。
先生の仕事は、何でもすぐに教えることだけではないと思っています。
手を差し伸べた方がいい時もある。背中を押した方がいい時もある。
そして、何も言わずに待った方がいい時もある。
大人が先回りしすぎず、子どもの力を信じて任せてみる。
以前のブログでもご紹介した、“Let them cook.”という感覚にも、少し似ています。
子どもには、その子のタイミングがあります。
半年かかったっていい。「今日こそ!」が何回続いたっていい。 先生は、待ちますとも🤣
だって、 今できないことと、これからもできないことは、まったく別。
いつかその子自身の心が、「やってみたい」と動く瞬間が来るかもしれないから。
英語も、人間力も。
あの日の小さな、“Hello.”
私にとっては、ただの英単語ではありませんでした。
その子が半年かけて踏み出した、小さくて、大きな一歩でした。
英語が話せるようになること。そして、挑戦すること。失敗すること。もう一度やってみること。
自分の気持ちを言葉にすること。人とつながること。私は、その全部を子どもたちに経験してほしいと思っています。
英語も、人間力も。 欲張りですが、どっちも育てたいんです😊
子どもたちの、「私にもできる!」を、一つずつ。🌱
そしていつか、自分の翼で大きく羽ばたいてくれたら。
それが、まちこ先生の願いです。
FIRST PHOENIX English School
代表 田口真千子(まちこ先生)